人生を変えた出会い

2013年10月16日、大崎市古川にCAFÉ LARK+(カフェラークプラス)はオープンした。

 

 CAFÉ LARK+はオーナー・三浦康幸さんのお父様が1979年に創業した喫茶店“LARK”を継ぐ形でリニューアルオープンしたもの。三浦さんはもともとお店を継ぐつもりはなかったという。

「父親が亡くなって、ここ(LARK)をどうしよう?と考えた時に、とある店で一杯のエスプレッソに出会った。それが衝撃的だったんだよね。そのお店で珈琲の“神”と呼べる人物に出会って、珈琲の修行を始めたんだ」と、珈琲の道へ進む決意をした三浦さん。三浦さんが神と慕う人物は仙台市泉区の桂にある“カフェ バルミュゼット”のバリスタ。

「バリスタと出会っていなかったら珈琲の道には進んでいなかった」と感慨深そうに話してくれた。

珈琲への熱い想い

三浦さんは“珈琲の最先端”を学ぶため、バリスタと共に海外まで足を運んでいる。「日本だと珈琲は苦いものってイメージだけど、海外では違う」という言葉は、誰もが当たり前のように持っている“珈琲=苦い”という概念を打ち壊した。

「去年の5月にオーストラリアで、ワインのように果実感を楽しむ“新しい珈琲の楽しみ方”を学んだ。今後はより多くの人に珈琲の楽しみ方を広めたい」と、珈琲に対する熱い情熱を聞かせてくれた。

 その情熱が伝わったのか、三浦さんの淹れる珈琲は“先代の時より美味しくなった”といわれることもあるそう。「父親の時より美味しいと言われるのは嬉しいね。父親に対しても“一生懸命やっている”ってメッセージにもなったのかなって」と誇らしそうな笑顔を見せてくれた。

夫婦二人三脚

お店は三浦さんと妻・千恵子さんの二人で切り盛りしている。内装は千恵子さんのセンスによるもので、白を基調とした壁にお洒落な小物やタイル貼りのかわいいテーブル、レトロなソファなどが店内を彩っている。

これらの家具はほとんどが先代の時から使用しているものを自分たちの手でリメイクしたのだという。 個性的なライトも先代からのもので、シャンデリアは一個一個分解して、磨いて、またつなぎ合わせた大作だ。

 

 お店で出しているスイーツや焼き菓子はなんとすべて千恵子さんの手作り。もともとお菓子作りが好きなのかと思えば、お店を出す前まで全く経験がなかったという。

「今まで普通の主婦だったから、お菓子作りなんてしたことなかったの。それがお店を開く事になって、料理教室に通って勉強して…」と開店当時を振り返り語ってくれた。先代が亡くなった後、急にお店を継ぐという話をされた時も困惑したそう。「でも、やるってなったら聞かない人だから…」と苦笑いしながらも三浦さんへの理解を口にしていた。

 インタビュー中、千恵子さんに対する“感謝”の言葉を始終、口にしていた三浦さん。

「妻の支えがあるからやっていける。感謝してもしきれない」と語る三浦さんの言葉は決して大げさなものではない。「理解して支えてくれる。彼女以上の女性はいない」という発言に対し千恵子さんは「今日はどうしたの?」なんて言いながらも思わず顔をほころばせていた。

CAFE LARK+のこれから

最後に、三浦さんにとってのCAFÉ LARK+とは?という質問に対しては、「生きがい」と即答してくれた。 「日本は珈琲後進国。まだ知られていない珈琲の意外性を多くの人に広めたい。世界の最先端で何が起きているのかCAFÉ LARK+から発信したい」という大きな夢を聞かせてくれた。三浦さんは今年の6月にイタリアで行われる“バリスタの世界大会”へ赴き、勉強してくるのだそうだ。「珈琲の修行に終わりはない。日々修行」という言葉はまさに三浦さんの“生きがい”を感じさせるものだった。

 

 インタビューさせていただいたのは開店前の午前10時。開店準備の為、エスプレッソマシンの調整をおこないながらのインタビューとなった。三浦さんが挽く珈琲豆の香ばしい香りが店内を包み込む。今日もCAFÉ LARK+では三浦さんと千恵子さんが太陽のような笑顔でお客様をお迎えしていることだろう。仙台へ行けばたくさんのカフェが軒を連ねているが、ぜひ地元・大崎市古川で“日常+αな空間で最高品質の珈琲”を楽しんでいただきたい。


CAFE LARK+

  (カフェラークプラス)

    http://cafelarkplus.jimdo.com/

 

   宮城県大崎市古川中里1-4-8

   TEL/FAX   0229-23-4624

   mail         cafelarkplus@gmail.com 

   営業時間    11:00~20:00

   (ランチ    11:30~14:00)

   定休日       火曜日